ミドリガメの産卵の前兆は?生みやすい場所の作り方

ミドリガメ

ミドリガメが成長することで、産卵できる年齢に達します。単頭飼育の場合、その年齢に達すると無精卵の産卵が始まりますが、多頭飼育の場合は有精卵を産卵するようになります。

ミドリガメが産卵する年齢や、産卵しやすい時期、その前兆や産卵する個数などの予備知識を頭に入れておきましょう。

ミドリガメが産卵し始める年齢

ミドリガメは、生後5年ほどで産卵を開始します。ミドリガメの時間は人間のおよそ半分と言われています。人間の5年は、ミドリガメにとって2.5年ほどと考えられているので、かなり早い段階で産卵し始めるのが分かります。

生後5年ほどになると、ミドリガメの体調は10cm以上になります。この頃から産卵を開始するため、飼育中のミドリガメが大きくなってきたら産卵時期には注意して水槽の中を観察しましょう

ミドリガメが産卵しやすい時期

ミドリガメが産卵しやすいのは4〜7月になります。暖かくなった春から初夏、暑くなる前までが一般的な産卵シーズンです。ちょうど3月ごろに冬眠から目覚め、しっかりと体力を戻し終えたところから産卵に向けて交尾が盛んに行われるということになります。そのため、繁殖を考えている飼い主は栄養価の高い餌が必要になります。

この産卵時期を知っておく理由は、望まない繁殖を防ぐためです。有精卵・無精卵の判別がつかないうちであれば、卵を処分することで繁殖を防げます。蒸してしまった子ガメを処分するのは難しいですが、卵の時点であればプランターなどへ埋葬したり、生ゴミとして処分できます。

外で飼育している場合は、プランターなどへ埋めずに必ず生ゴミとして処分してください。万が一有精卵だった場合、そのまま土の中で孵化してしまうことがあります。

飼育する責任として、面倒を見切れなくなるようであれば頭数が増えないように対策しましょう。

ミドリガメの産卵の前兆

ミドリガメは、産卵間近になると前兆行動を見せるようになります。

最初に現れる前兆行動は、餌を食べる量が急に減ります。これは、お腹の中を卵が圧迫することで食べられなくなるからです。食べられる量が少ないほど多くの卵を抱えていると判断できます。

次に、産卵が近づくと落ち着きなくソワソワと身の置き所を探し始めます。産卵場所を探して動き回っているので、水槽の中で動き回っている時はそっとしてあげてください。

これらの前兆行動が見えているにもかかわらず、数日中に水槽の中に卵が確認できない場合は要注意です。ミドリガメは、産卵場所として気に入った場所が見つからない場合、産卵しないことがあります。産卵せずにそのまま体の中に卵が残ってしまうと、卵詰まりという状況に陥ります。食欲不振・体調不良・内臓の壊死など、多くの問題を抱えるようになってしまうため、卵が産みやすい環境を用意できるように心掛けましょう。

ミドリガメが一度に産む卵の数

ミドリガメは最低でも2個の卵を産みます。そして、多い時には20個以上の卵を産むため、その時により産卵個数は変わります。

産卵個数は、お腹の中で卵殻を作れたものが産卵されるため、母ガメの栄養摂取量に依存します。若い母ガメの場合、お腹の中の容量もまだ少ないため、一度に何十個もの卵は抱えられません。しかし、核となる卵胞はすでにたくさん抱えているため、万が一何十個もの卵胞に殻が作られれば、その全てを産卵しなければならないのです。

産卵しきれなかった場合、前述した通り卵詰まりを起こしてしまいます。

卵詰まりは産卵するのを待つだけでは対処しきれません。卵詰まりを起こすと、母ガメは十分な餌を食べられなくなります。産卵直後で栄養補給が必要な状態にもかかわらず、満足な量の餌を食べられないまま衰弱してしまうこともあるので、卵詰まりは早急に動物病院で取り除いてもらわなければなりません

卵詰まりは切開手術による摘出になります。今回詰まってしまった卵だけを取り除くのではなく、まだ卵殻形成ができていない卵胞もいっぺんに取り出すため、しばらくの間は産卵の心配はなくなります。しかし、栄養状況が満足ではない状態のため、手術に耐えられない母ガメはここで死んでしまうこともあります。産卵直後から調子が悪そうな場合、動物病院に状況を説明して、いつ来院すれば良いかを確認しましょう。

卵詰まりの判断の仕方

メスのミドリガメを飼っている場合、定期的に体重を測る習慣をつけましょう。お腹に卵が入ると、当然体重が重くなります。適切に産卵できていれば、産卵後は通常時の体重へと戻っていきます。

しかし、卵詰まりを起こしている場合、餌を食べる量が少ないにもかかわらず体重が増えています。

また、後肢の付け根部分が膨らみます。お腹の中の卵が圧迫しているため、産道付近は通常時よりも大きく膨らんでいるので確認しましょう。卵の量によっては、喉元まで膨らんでいることもあります。

お腹の中の卵の圧迫は、母ガメの関節などに炎症を発生させてしまうため、ひどくなると動くことをやめてしまいます。ここまで悪化してしまった場合、運動して少しずつ産卵するということもなくなるため、少しでも早く動物病院で対処してもらってください

コメント

タイトルとURLをコピーしました